八戸市の年度当初予算にみるバスの動き

八戸市は平成17年31日に南郷村との合併を控えて、来年度予算の概要を発表しました。
新「八戸市」にとって市町村合併は、50年ぶりの合併となる歴史的な出来事となります。
こうした情勢の大きな変化を踏まえて平成17年度予算編成が行われたのですが、
ここではバス関連だけに絞って予算の概要を見ていこうと思います。

なお、予算概要の右側にコメントを付けていますが、これは管理人の個人的見解で
あって、八戸市のコメントではないことを事前にお断りしておきます。

平成17年度予算
◆一般会計 管理人のコメント
款 名 事      業      名 金額(千円) 説                       明
2総務費 移管バス区間運行維持費補助金 12,346 ・市営バス路線民間移管区間(5区間)の
 運営維持費補助
・交付先:南部バス株式会社
いよいよ4月から市営バス路線5区間が
南部バスへ移管されます。
当初の計画通り運行維持経費補助金が
盛り込まれました。
向こう3年間は補助金が拠出されますが、
以後は移管された南部バスが自主的運
営に委ねられる見通しです。
3民生費 高齢者・障害者市営バス特別乗車証負担金 471,367 ・対象者
 高齢者約16,630人、障害者約3,440人
継続事業ですね。
一昨年から有料化され一部自己負担と
なっています。
7商工費 観光宣伝広告委託料 10,500 広告代理店への委託
・テーマは、三社大祭、えんぶり、種差海岸、
 食、交通拠点の5つ
・雑誌タイアップ広告又はテレビ番組
バスと直接関係ありませんが、掲載して
みました。
どんな広告が見られるのか楽しみですが、
気になるのが交通拠点とはいったいなん
でしょうか?
日曜朝市循環バス運行事業負担金(いさば号) 600 ・運行期間4月3日〜11月27日の日曜
・運行本数往路・復路各4本
・料金一律100円(1乗車につき)
昨年から比較して倍の半年間ほどの運行
期間が延長されています。
日曜のみ運行なので乗車できる機会も少
ないですが、これだけ長い期間運行されて
いれば乗車できるチャンスも増えますね。
種差海岸遊覧バス運行事業負担金(うみねこ号) 5,500 ・運行期間4月29日から10月31日
・運行本数1日8往復
・料金一律100円(1乗車につき)
運行開始から3年目を迎えて、すっかり
定着した「うみねこ」号に今年も乗車でき
るとは嬉しいです。
運行期間は昨年同様となりました。
13諸支出金 自動車運送事業会計補助金等 761,000 ・補助金285,000
・貸付金476,000
今年度から補助金が減額されています。
また、来年度には路線移管先が増えるた
め、補助金も低めに抑えられています。
来年度はどの路線が移管対象となるのか
が気がかりです。
◆南郷分計上
2総務費 地方路線バス維持費補助金 2,818 ・南部バス路線に対する単独補助 南郷村で計上されていた南部バスへの補
助金が初めて八戸市の予算に出てきまし
た。
上記の移管先への補助金とは別枠扱いと
なっていますが、今後は補助金一本化も
含めた見直しも行われるのでしょうか?
◆各企業会計計上
自 動 車
運   送
事業会計
建設改良費 33,802 ・乗合バス購入費等 来年度も都営バスからの中古車導入が
行われるのでしょうね。
平成18年度
◆一般会計 管理人のコメント
事      業      名 金額(千円) 説                       明
2総務費 移管バス区間運行維持費補助金 30,291 ・市営バス路線民間移管区間(7区間)
 の運営維持費補助
・交付先:
南部バス株式会社
今年も昨年同様に4月に路線が南部バス
へ移管されます。

今年の移管路線は、大橋循環線と日計線
の2路線7区間となります。
移管区間が増えたことによる補助金も増額
されています。
八戸市総合計画策定経費 17,272 ・基本構想及び推進計画策定
 ・基本構想18年6月
 ・推進計画18年9月
今年は市の総合計画策定の年度となり
ます。
総合計画は向こう10年間の市政を決める
最も重要な上位計画です。
今後の八戸市のバスがどうなるかも、総合
計画によって命運が決まるといえますので、
注目しなければなりません。
公共交通再生プラン策定経費 5,691 ・バス路線網の再構築 昨年度まで行われていた生活交通検討委員
会より、さらに踏み込んだ全市域的なバス路
線網を再編する計画策定が始まります。
市営バスのみならず、南部・十鉄も組み込ん
だ形で路線再編が行わる可能性があります。
この再生プランは平成18年度と19年度の2カ
年かけて検討が行われることになりそうです
ので、注目です。
コミュニティバス運行委託料 10,000 ・南郷区内バス路線廃止・縮小に伴う代替措置
・委託先:三八五交通株式会社
南郷コミュニティバスが昨年度に引き続き運
行されますが、それも今年度が最後となる可
能性もあります。
生活交通検討委員会での結果を受け、市議
会で今後の方向性が決まります。
3民生費 高齢者・障害者市営バス特別乗車証負担金 485,850 ・対象者
 高齢者約18,200人、障害者約3,600人
昨年度よりも対象人数が増加してます。
7商工費 日曜朝市循環バス運行事業負担金(いさば号) 581 ・運行期間4月2日〜11月26日の日曜
・運行本数往路・復路各4本
・料金100円(1乗車につき)
ほぼ昨年と同期間運行されるようです。
種差海岸遊覧バス運行事業負担金(うみねこ号) 5,000 ・運行期間4月29日から10月31日
・運行本数1日6往復
・料金100円(1乗車につき)
ほぼ昨年と同期間運行されるようです。
13諸支出金 自動車運送事業会計補助金等 837,000 ・補助金285,000
・貸付金552,000
補助金額は変わりませんが、貸付金が増額
されています。
市営バスの経営状態が厳しさを増している現れ
なのでしょうか?
◆各企業会計計上
自 動 車
運   送
事業会計
建設改良費 82,792 ・乗合バス購入費等 昨年よりも5千万ほど増額されているのは、
新車を購入するためでしょうか?
中古車も手に入れにくくなったことも影響して
いるような気がします。



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